こんにちは。ご無沙汰しております村野です。
だいたいこのブログを立ち上げるときは、ブログを立ち上げるくらいしかやることがないという時に限ります。それほどに、定期的に何かをし続けるというのが苦手です(夏休みの絵日記は最終日に一気に仕上げるタイプでした)。
そんな私がいま立ち上げている。ということは、はい、そういう状況です。
例の、流行りのアレをアレしました。
現在は、とある宿泊施設の一室で、窓から覗けるほんの少しの空を眺めながら暮らしています。
そう、ザッツ・ホテル療養。
先日まで自宅療養していたのですが、
(就寝中のバイオリズム低下)+(乾燥防止目的でマスクをして寝た)+(熱心なウィルスの営業努力) ※自己診断
によってか、明け方に呼吸困難に陥り、パニックを起こしたのでした。
マスクをとっても窓を開けて新鮮な空気を入れても、息苦しさは変わらない、酸素が入って来ない、楽になるかもと思い横たわるとさらに息苦しくなる、
という短時間の一人悶絶の末、とにかく助けを…と「自宅療養サポートセンター」に電話を入れました。
申し訳なさそうにマニュアル通りの質問を繰り返す、おそらく時給労働の深夜~早朝シフトの青年スタッフ。「お名前は…生年月日は…発症日は…お電話番号は今表示されているもので…もし連絡がつかなくなった場合のお電話番号は…」
こっ…これは…死ぬ。
そして、仮に電話中に意識が途絶えても、救急車を呼んではくれないらしい(そういうルール)。
自分で呼ぶしかない。
青年が担当医に相談した結果、とにかく救急車呼べと言われたとのことで、迷いながらも119。
救急車が着くまでの間、万一何かあったら対応してもらうために、知人に電話をつなぎっぱなしにしてもらった。
相変わらず息は苦しい。心細かったのだろう、涙腺が決壊した。
「ごべっ…ごべんねぇ…ごべっ、ごべっ」
息苦しいだろうから喋るなと諭され、すーはーしながら座して待つ。
涙が鼻水になってさらに鼻が詰まり、魚のように口をはふはふする。
玄関チャイムが鳴り、救急隊員が来た。扉を細く開けると、頭からつま先まで、全身防護服のおじさんたちが覗き込む。
「マスクしてくださーい」といの一番に言われ慌てて装着。
おじさんたちはずんずんと入って来ると、とにかく換気を、と窓と玄関を全開に。
朝の冷たい風が家の中のウィルス蔓延であろう籠った空気を一掃した。
しばし問診。
結論から言うと、病院搬送はお断り。
症状が安定しているので、とのこと。
(こ…これが噂の、「病院搬送お断り」か…!)
なんだか柔らかい雰囲気で煙に巻かれて、あげく「搬送されないことを承諾しました」といった文書に自筆サインをさせられ、もじゃもじゃした気分を残しながら一人残されて終わった。
…自宅療養継続。
果たしてこれは、どうにかなるものだろうか。
同居人がいて、何かあった場合に対応してくれるならまだいい。
(その人には普段の生活において多大な迷惑をかけるとは思うが…)
しかし、一人暮らしで、もし意識がとんでしまったら、そのまま放置ということになる。
十分な酸素が脳に供給されないままに長時間放置されたら、確実に何らかのダメージが遺る or 死ぬ。
お迎えが来るにはまだ早い。
まだ何もやり遂げてはいないのだ。
体力だってまだある。
ここで死ぬわけにはいかない…
と考えるまでもなく、医療関係者である妹の勧めに従い、ホテル療養に切り替えることにした。
一人暮らしの自宅療養は、どう考えたって無理がある。
夕方になり、ホテルが決まったとの連絡が入る。
息苦しさはまだ残るものの、だいぶ症状が安定していたので「このまま自宅でいけるかも?」と一瞬よぎったが、
初めて直面する症状に、素人がググりながらセルフ対応することの限界を思い、
素直に移動することにした。
翌朝、ホテルまで送ってくれるタクシー運転手から電話が入り、
13:15に到着するとのこと。
午前中に、知人が親切に送ってくださった自宅療養用の差し入れが届く。
(それも、宅配センターから「誤って別の配送所にいってしまって午後になってしまうかも知れずすみません!」といった電話が入ったのですが、「ホテル療養に行ってしまうので受け取れません、療養に必要なものが入ってるのですが…」と粘ったら、膨大な荷物の中から探し出して単独便を手配してくれました。ヤ〇ト運輸すごいありがとうございます)
13:00。出発する準備も終わり、カートとリュックを揃えて座して待つ。
「しばらくここも見納めか…」と白湯を飲む。
なんだかんだで自室はやはり楽でありがたいのである。
変えたばかりの浄水カートリッジで汲み溜めた水が、惜しい気になっている。
13:10。
ピンポン。
玄関チャイムが鳴る。
出て見ると、宅配業者だった。
「(自宅療養用の)食糧の配送と、パルオキシメーターです」
え…今?
段ボール2箱分の大量の保存食と、
返却用封筒も同封されたパルオキシメーター。
特に後者、これがもっと早くあったら、私はホテルに行かなかったかも知れない。
(パルオキシメーターが手元に無いことが不安の一つでもあった)
だがもうキャンセルはきかない。いやしても私個人の損失にはならないだろうけど何かが無駄になるし、タクシーがもう来る。
いまここ療養先のホテルでは、パルオキシ~は各人1台貸し出されるので、不安になると計測している。
結論として、選択は間違いではなかったと思う。
看護師や専門スタッフ(時給雇いでマニュアル読みのバイトではなく)が24時間体制で常駐してくれているのはありがたい。
弁当も悪くない。現場弁当ライフを重ねてきた身としては、むしろ美味しい方だと思う。
昨日まで横たわっている状態が長かったが、
今日は少し座りが維持できているので、諸々忘れないうちに記録した。
リハビリを兼ねて、まだもう少し続くと思う。
(関係者に迷惑がかからないよう、積極的な公開告知はしません)
nick