2009年12月27日日曜日

電信柱に

電線がごちゃっと。

12/23 インフレ

日本はデフレ。

ベトナムの、少なくともホーチミンはインフレ。

10,000円出したら、2050,000ドンに化けた。

20,000ドンで100円くらい。

たぶん旅行者にはそんなにゼロはいらないけど、ベトナム人は使うんだろう。5ドンとか。

価格設定には内向きと外向きがあるらしく。

旅行者には基本ふっかける。

ただ飲食代は内外関係なく、基本一律らしい。

ライフラインに関わるところはフェアなのね。

個人的には、あまりモノは買わない。

ふだんも必要なものを買うくらいで、あと必要経費のほかは公演費や飲み代、寝過ごしたときのタクシー代にさらさらと消えていく。

あ、あとは観劇代か。

余談だが、これは一番バカにならない。

芝居は高い。だからハレの日に行く。

でも何の因果か、それを週に何本も見なくてはならないときもある。

泣きながら電車賃だけを握り締めて出向き、酒を一滴も飲まずに帰る。

出演者に挨拶をしてしまうと飲みたくなってしまうから、会わないで帰るときもある。


そんな毎日なのだから、モノを買うなんてもってのほか。

生きていければそれでいい。

自主規制が、ここにきてもまだ変わらない。Tシャツ1枚50円の場所でさえ。

足場は生活の中にある。

紙幣には全てホーおじさんの肖像が。

市の名になっちゃうくらいなんだから絶大な存在感なんだろうが、

本当のところはどうなのだろう。

もう既にインフラ扱いなのかな。

この国の学校の教科書を見てみたいところ。

正午近くにディエン・ビエン・フー通りで見たブティックのマネキンは全て裸。

誰も出勤してくる気配なし。

午前中から買い物する人ってそんなにいないだろうから、ある意味リーズナブルなのかね。

12/23 ホーチミンを歩く

歩く、ひたすら歩く。

日本は静かだ。

ホーチミンは騒がしい。

10年前のバンコクも相当うるさかったが、ここはまた洒落にならん。

よく書かれていることだが、交通規則があるんだかないんだか。

尋常じゃない原付の量。

2:7くらいの割合で車。

ホンダが多いかな。あとはタクシー、バス、トラック。たまにBMWとかフェラーリとか。

ちなみに、残り1割はチャリ。

よくわからない大量の荷を積んだ三輪車とか。

歩行者にとっては、信号なんてあってないようなもの。

流れをガン見しながら、牛歩する。

バイクは勝手によける。

車は止まりゃしない。から、車間で立ち止まり、やりすごす。

バイク2ケツ、3ケツ当たり前。

一家4人で乗ってるのも。

基本速度が遅いから、どうにかなってはいるけど。

そんなチャリンコみたいに扱うもんじゃないはず。

一応、2人乗りまでが規則らしいが、

ガイドに聞けば、子供は頭数に入らないらしい。

だから、一家のうち子供が2人なら、4人乗りでも2人としてカウント。

色々思うところはあるけど、そうなんですかと。

排気ガスがハンパない。から、マスクが多い。そのマスクも水色だったり柄があったり、


キャラクターの刺繍があったりで、

みんな秘密結社の構成員みたい。あるいは手術中の外科医。

朝の出勤ラッシュ、昼の出勤ラッシュ、夕方の帰宅らしきラッシュと夜の遊びに行くラッシュ、その合間に買い物やら何やらの移動ラッシュがあって、常に濁流のように原付が流れる。

その合間を縫って通りを渡りつつ、ひたすら歩く。

電車とかメトロとか一切ないから、せんないこと。

ぶぶ ぱぱぱ

遠くに聞こえていた波の音が、今は自分に向けられ放たれる。

2009年12月26日土曜日

カラベルホテル 12/22深夜ホーチミン

何かすごいとこに泊まった。

ベトナム資本でがんばってる「CARAVELL HOTEL」。

日本はまだ休暇前だからシーズンオフ、というのもあるのだろーが、

私のよーなガキのフリーランスが泊まる場所では到底ない。

ふだん真面目に働いてる友人は『超ラッキー♪』と喜んでいたが。

窓からの眺めも。

目の前には目抜きのドンコイ通りと市民劇場。というか、何故か深夜0時にもかかわらず、

鬼のようなバイクの山、人間の塊。

おい、寝ろって。

夜は寝ろって。

ぱぱらぱぱらぱら

ぱぱ ぱぱ

ぶーーーーーー

窓に耳を当てると、交通音の洪水。

でも部屋は、厚い窓ガラスと、21階という高さに守られて静か。

真っ白なベッドに、真っ白な枕クッションが三つ。

分煙にするために、エレベーター前の灰皿を個人喫煙所と勝手に決めた。

韓国土産のマルメンに、六本木のバーのライターで、サイゴン川を眺めながら火をつける。

場所は変わっても、喫煙という行為は変わらぬのだな。

部屋に戻り、友人がはってくれた熱い湯にバスソルトをぐちゃぐちゃと入れざばと浸かり、

これまた真っ白なタオル地のガウンを着て、真っ白なシーツの上に転がる。

明日からは、食事以外は基本単独行動。

友人と「国内でせせこましく不倫活動にいそしむなどするよりも、同じ額の小金で海外旅行にいくほうが」「いやさでも子供がいるとなるとそうそうは」などといった話をぐだぐだとしながら寝に入る。

ぱぱ ぱぱぱぱ

遠くに聞こえる。

明日からは、あの中に入るのだな。

ぶぶ ぱー

波の音。

非日常的日常から、さらなる非日常へ。12/22成田

前の晩に旅支度を終え、朝ラッシュの中、幡ヶ谷のとあるホールへ。

グランドピアノが二台ある、フローリングに紫カーテンの空間へ。

何かのイベントに使えるかも知れない、と下見に出かけたが、

やや上品すぎて空振り。

カオスも内包できる、懐がある空間が欲しい。清濁併せ呑むような。

同行者と朝マックで話を詰め、新宿に移動し、

またさらなる同行者を迎え、

昼から赤ワインを煽る。

不規則な生活を送る者にのみ許されるかのような、平日の休日。

無事かえってこいよ。

言葉を胸に刻み、電車に駆け込む。

行き先は成田。

全てのものごとを中途半端にしたまま、数日を不在にすることへの不安。

自分などいなくても世界は回ることは充分わかっているけれど、

築き上げてきたものを一度停止させる恐ろしさはある。

それだけ歯車をまわしながら生活してきたのだと実感。

たまには違う歯車を稼動させてみよう。

そんなことを考えながら電車の椅子で目を閉じる。

一瞬のうたた寝。

目覚めたときには、乗り換えの駅の、ホームの端が見えた。

がーん。

乗り換え案内を調べる。調べる。調べまくる。

どうやっても友人との集合には間に合わない。

余裕をもって設定している時間とは言え、幸先がよくない。

駅についたら小走りね。

小走りする。

十五分遅れ。

不在期間に止められないように空港のコンビニで電気代を支払い、

どうにか飛行機に乗り込み、

離陸。

ビールを三杯飲み、

友人のぶんの機内食もたいらげ(友人はあの臭いがどうにもダメだそうだ)、

映画「シザーハンズ」に涙しながら機内を過ごす。

ジョニーデップすげえ。ティム・バートンすげえ。

そして緯度が下がるにつれ、暑くなっていくのがわかる。

暑さが苦手な私は、少しずつ息苦しさを覚える。

温度に溺れていく印象。

降りる直前にマイケルのドキュメンタリー「unmasked」があるのを発見し、

あわてて再生する。

若くて元気なマイケルが盛りだくさん。

また涙が流れそうになった瞬間、間もなく到着のアナウンス。

ついに来た。

ベトナム。

2009年12月17日木曜日

疲れてしまって。

公演はぶじ終了。
いまは日常のるつぼで非日常に飢える毎日。


部屋に絵でも飾ればいいのかも知れないけど。


いとこのアイコから送られてきた犬写真。
こいつ、こんなことばっかやってんなあ。