高校時代の、日本史の教諭。
しかし恩師というより、もはや飲み友達の呈。
あえてフランクにいく。
このオッサンとは、マジで喧嘩が耐えない。
飲み屋で置いていかれることはしょっちゅう。
飲んでる最中に言い合いになることもしょっちゅう。
よく行くスナックのママからわざわざ電話を頂き、「謝んなよ」とのお言葉を頂いたこともある。
でもだいたい、一年くらいたってほとぼりが冷めた頃に、思い出したように電話が鳴り、
「飲まんかね」と何事もなかったようにお誘いを頂く。
こちらももうすっかりほとぼりが冷め切っているから、「いいっすよ」と応じ、
何か観たり聴いたりしてから、居酒屋で近況報告をし、
また喧嘩になるまで数回飲んで、
それからまたしばらくほとぼりが冷めるまで会わない。
その繰り返しで、もう17年近くの付き合いになる。
生意気なことを言うようで何だが、
本当に互いに年をとった。
私の食べる量が減り、オッサンの飲むペースが上がった。
教師と生徒というより、社会人同士の会話になった。
互いの職場の愚痴を言い合う。
一応「先生は」と呼びかけはするが、腹の中では「おっちゃんはさあ」と鳴っている。
単なるダチ。
ガキの頃から知られているから、何の飾りも無用かつ無効。
アメちょーだい、と手のひらを向ければ、ぶつぶつ言いながらのど飴を乗っけてくれる。
幼馴染のような感覚だが、実際のそれはこうじゃないんだろう。
にしても、よくわからんが、久々に寛いだ。
今回はどんな喧嘩に発展するんだろう。
そこだけは、成長しない。