近所にある木場MOTに足を運んだ。
日々実務や実利ばかりを強要される環境にあり、
もう限界を超えたことを強く自覚したので、
何でもいいからアートに身を染めたかった。
木場駅から木場公園に向かう。
が、どえらく遠い。
歩いても歩いても、それらしき建物は見つからない。
仕方なしに、道端のオッサンに尋ねると、
無愛想な顔が一気に破顔した。
話しかけられるって、結構嬉しいもんなのかね。
公園内にある巨大なイチョウの木についていた木の葉が風に吹かれて一斉に揺れて、
イチョウの木全体がでっかいペンペン草みたいになってたのがとても印象的だった。
青空を背景にしたこの光景が見られただけで、迷子になってよかったと思う。
行き着くと、いくつか展示が。
オランダの何たら展と、トランスフォーメーションと題された展示。
後者のキャッチは、「生きることは変わること。」
衝動的にチケットを購入した。
余談だが、美術館の入場料は、演劇に比べてはるかに安い。
映画よりも安い。
なのに、時間と思索を思う存分与えてくれる。
見る見ないも、選択の余地がある。
しかも余計な干渉を一切されない。
コストパフォーマンスがこの上なく良いと感じるのは、私ではないだろう。
さて内容。
といっても、美術について全くの素人なので、難しいことは一切わからない。
が、とにかく変なものが多くて、心底楽しめた。
モダンアート、ってやつなのだろう。
前置きなしに真っ暗な部屋に踏み入れさせられ、音の3D体験をさせられたり、
ナウ○カの腐海にいるような生き物の、頭のようなものがはるか高方にどんとあったり、
お買い物袋を山ほど運ぶ女神の石像があったり、
卑猥な合成写真があったり、
男女どちらか不明な生物が卵を産むグロい映像がえんえん流されていたりと、
そりゃあもう魑魅魍魎感満載で、たいそう楽しめました。
つまらない遊園地より、よっぽどワンダーランド。私にとっては。
おかげで日常の垢がすっかり落とされました。
平日の午後に行ったからか、人も殆どおらず。
見たいものを見たいだけ見れた。ので、満足度大でした。
まあ、ゴッホやドガ展と違って今後も確実に混まないとは思いますので、よろしければ是非。
1月終わり頃までやってます。
東京都現代美術館
http://www.mot-art-museum.jp/index.html
あー面白かった。
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