2010年3月17日水曜日

【BOOK】『サイダーハウス・ルール』ジョン・アーヴィング

3年くらいかけて、ちょぼちょぼ読み続けたのが、
ようやくラストを迎えた。


孤児が、世界の中での自分の足場をようやっと見つけるまでの話。


と書くとまあざっくりしすぎなのだけど。


これを貸してくれたのはとある出版社に勤める友人で。
彼女が失恋して、私もどうにもならないような状況にあるときに、
さんざん飲みちらかした挙句に、
「つまんない恋愛にうつつを抜かしてる暇があったら読みな」と
彼女がチョイスして貸してくれた中のひとつ。


独特な狭さと広さを持つ世界の中で、
穏やかなのかそうでないのかわからないことがらが、
熱を込めすぎない描写で淡々と語られていく。


凪のような気分のときに好んで手に取っていたが、
もつれた人間関係に、いささか暴力的な方法も含め"真実の光"が差し込んでくるカタストロフに、
ラスト近くでつい叫んだ。


面白いと思う。
やっぱこの頃のアメリカ文学は本当に面白いなあ。


映画はどうなってるのかしらん。

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