試写会で見た。
道元の一生を描いたもの。
ストイックな聖人君子ぶりに、かえって「ふうん」。
葛藤がね、ないんだこれが。主軸の道元に。
あんまし人間らしくない。悟りもさくさく開いていくし。
超エリートの、選ばれしモノ、ってことかしら。
周りの坊さんたちも、えらく人ができていて。
で、敵対派閥の僧たちが、これまたえっらい悪で。
なんつうかこう、ある意味勧善懲悪?
悪を懲らしめる場面はないけど、信じるモノはとにかく救われるからね、っていうメッセージが、だだ漏れ。
そゆ意味で、「これ、誰に見せるつもりでつくったんだろ」ってのが、逆にスッゴく気になりました。
しかもラスト近くで道元が弟子たちに遺言めいたものをクチにするとき、「一、ほにゃらら、二、ほにゃららら」と十まで吟じあげるのだけど、ぜんぶ漢字表記の経文だから、聞いてるだけだと何のことやらさっぱり。
こんな音楽も高らかに流れてるクライマックスに、意味不明のセリフを主役に口にされても、本当にまいっちんぐ。
気でも触れたかと思ったよ。
高橋伴明というピンク映画の巨匠が監督。弟子の1人が、誘惑に耐えかねて内田有紀にかぶりつく場面が、いちばんリアリティあって萌えました。
あとは、腐れ駄目ヒモ男の哀川翔がナイス。
底辺描かせたほうが面白いよ。
学校の映画鑑賞に推薦するための試写会だったんだけど。
これを選ぶ学校は本当に限られると思うよ。
という、不思議体験でした。
ちゃんちゃん。
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