2009年12月26日土曜日

非日常的日常から、さらなる非日常へ。12/22成田

前の晩に旅支度を終え、朝ラッシュの中、幡ヶ谷のとあるホールへ。

グランドピアノが二台ある、フローリングに紫カーテンの空間へ。

何かのイベントに使えるかも知れない、と下見に出かけたが、

やや上品すぎて空振り。

カオスも内包できる、懐がある空間が欲しい。清濁併せ呑むような。

同行者と朝マックで話を詰め、新宿に移動し、

またさらなる同行者を迎え、

昼から赤ワインを煽る。

不規則な生活を送る者にのみ許されるかのような、平日の休日。

無事かえってこいよ。

言葉を胸に刻み、電車に駆け込む。

行き先は成田。

全てのものごとを中途半端にしたまま、数日を不在にすることへの不安。

自分などいなくても世界は回ることは充分わかっているけれど、

築き上げてきたものを一度停止させる恐ろしさはある。

それだけ歯車をまわしながら生活してきたのだと実感。

たまには違う歯車を稼動させてみよう。

そんなことを考えながら電車の椅子で目を閉じる。

一瞬のうたた寝。

目覚めたときには、乗り換えの駅の、ホームの端が見えた。

がーん。

乗り換え案内を調べる。調べる。調べまくる。

どうやっても友人との集合には間に合わない。

余裕をもって設定している時間とは言え、幸先がよくない。

駅についたら小走りね。

小走りする。

十五分遅れ。

不在期間に止められないように空港のコンビニで電気代を支払い、

どうにか飛行機に乗り込み、

離陸。

ビールを三杯飲み、

友人のぶんの機内食もたいらげ(友人はあの臭いがどうにもダメだそうだ)、

映画「シザーハンズ」に涙しながら機内を過ごす。

ジョニーデップすげえ。ティム・バートンすげえ。

そして緯度が下がるにつれ、暑くなっていくのがわかる。

暑さが苦手な私は、少しずつ息苦しさを覚える。

温度に溺れていく印象。

降りる直前にマイケルのドキュメンタリー「unmasked」があるのを発見し、

あわてて再生する。

若くて元気なマイケルが盛りだくさん。

また涙が流れそうになった瞬間、間もなく到着のアナウンス。

ついに来た。

ベトナム。

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