2008年7月12日土曜日

【BOOK】『コーヒーに憑かれた男たち』嶋中労

糊口をしのぐために、とある珈琲屋でこせこせとアルバイトをしております。
しかし、ただアルバイトとして使われているだけなのも面白くないし癪なので、
珈琲に詳しくなりたいと思い、まず薀蓄の導入に触れてみることにして、
本屋で手に取りました。
転んでただ起きるほどお人よしではない。


しかし珈琲は、語ろうと思えばいくらでも語れるものなのですね。
この本の中には、珈琲に、特に焙煎に命を駆けて暮らしている男たちの薀蓄の断片が、

そのひりひりとした生き様とともに描かれています。
職人というか、物狂いというか。
理想とする珈琲への飢えと憧れとオブセッションとの中で、その道を極めんとする行いは、
まさに鬼。
ひたすら頭が下がる思いであります。


せめてその方たちに失礼のないよう、間違った珈琲は出してはならないと、
日々頼まれてもいないのに試飲を繰り返しております。
最近やっと判別がつくようになったことは、炒ってから時間がたちすぎた豆と、そうでない豆でいれたときの違い。
古い豆だと、体によくない印象のぴりぴりとした刺激が、舌の奥の方を刺激します。
喉越しもよくありません。吐き気さえ催します。
新しい豆だと、酸味があるものでもすっきりとしていて、体が喜んでいる感じがします。

あくまで主観ですけど…。
少しずつ、豆や焙煎による味の違いも感じとれるようになってきました。


しかしこう、ほとんど毎日珈琲を飲む環境にあると、
さすがに家では飲まなくなります。
あんなに珈琲党だったのですが・・・。特にインスタントは、恐ろしくて口にできません。
舌がどんな目にあうか、想像するだけで痺れてくるからです。
缶珈琲も怖いです。
少なくとも、珈琲への欲求を満たしてくれるそれではないような気がしてなりません。

とまあー。
薀蓄を語ってみたくなった今日この頃。
たまにはそういうのもいいかなあ、と。
飽きっぽい私のことなので、時間の問題だとは思いますけれど(笑)


にくまん

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