2018年10月13日土曜日

深夜のぐずぐず。

自分は才能がないから自分の公演も打たず、人の公演の手伝いばかりして演劇をやっているような気になり、
一番行うべきことを先延ばしにし続けているのではないか。

そういった葛藤に捕われだしたら止まらない。
自分は永遠の便利屋となって、そのまま宇宙の藻屑と化して行くに違いないという、
粒子レベルに粉砕されただいぶ先の自分の変わり果てた姿までを夢想して、
現世に暮らすことの儚さ、そして自分の勇気の無さを呪う。
呪った挙句に鬱になり、卑屈になり自分を責め、飽きた頃に勝手に「まあいいか」と自動的に切り替わる。
便利だか不便だかわからないこの性格を自ら把握するまでに40数年かかっている。

公演を打つというのは、とっても大変で、地味で、金がかかってエネルギーもかかって、
とにかくやることが多い。
一人主宰だとなおさらだ。
手折り込みだって一人でいく。1000部のチラシをかついで行って肩を壊しかけ、おまけに稽古に遅刻して自己嫌悪する。
赤字が出たらぜんぶ背負う。そして毎回確実に赤字は出た。それも自分の予算配分が下手なせい。
終った直後からバイトに励み、ある日、帯状発疹で動けなくなった。
医者に「頑張りすぎちゃったね」と言われた。2週間、強制的に活動停止。
それ以来、通常規模の小劇場公演には手を出していない。
無理だなぁ、と思ったから。
限界だ、と思った。

今は、たまに小さな企画を打って、あとは修業やら仕事と称して他の現場にお邪魔したりしている。
でも、何だかそれも、もういいかなって思えてきた。

どの企画も勉強になるし、興味深いし、精一杯働こうと考える。
どの現場にも、呼んでいただけるのは本当に、本当にありがたいことだ。
しかも生活に直結しているからなおさらだ。

でも、その先にあるものは何だろう。
今の私のやり方の行きつく先は、究極の便利屋になるだけなのではないだろうか。

…などといった迷いが立ち現われた。
いやそれはもう何度も現れては都度消していたのだけど、もう消せないレベルにまで来ているようだ。

といったところで、現場に入れていただけるのは楽しいし、思わぬものを発見したり、
自分だけでは絶対にやらないことをやることになったりする。
えーって思うこともあるけど、まあやってみればそれはそれでどうにかなったりもする。
関わる人によって習慣が違ったりもするし、共通することもあるし、
どこにいってもやっぱり舞台への興味は永遠に尽きない。

でも、本当に、このままでよいのだろうか?

といったところで、やらなくてはいけない作業は目の前にあるし、明日も稽古があるし、生活は日々続いて行くし。
突っ走るしかないんだけど。

本当に、このままでいいんだろうかと、ちょっと立ち止まりたくなってみただけ。

今の環境に、心から感謝しています。
それは変わらない。

ただ一方で、どうにもならない葛藤が、無視できないレベルになってきているのも事実。

というわけで。
そろそろ、新作について、本気で考えだそうと思います。

でも、それはそれで、ぐずぐずと。


おやすみなさい。

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